パルボ

パルボウイルスによる病気は、猫の腸炎、豚の流産症などで知られていましたが、犬にこのウイルスが病が発見されたのは、1978年の夏にアメリカ、カナダ、オーストラリアの国でしたが、翌年の春には日本においてもその存在が確認され、たちまち全国で例を見るようになりました。この病気には腸炎型と心筋炎型があり、腸炎型には突然激しい下痢と嘔吐に見舞われ、重症の場合には、嘔吐と出血性の下痢が止まらなくなり、たちまち脱水症状を呈して、虚脱に陥り死んでしまいます。特に幼犬や日頃から体の弱い犬は病気の進展が速く死に至るので注意が必要です。心筋炎型の場合は、腸炎型よりももっと急性と言われており、生後2、3週齢の子犬が感染すると突然虚脱状態となって呼吸困難を起こし、死に至ります。専門家といえども手当てする時間もないのが実状です。ウイルスが心臓の筋肉に障害を起こすので、このような状態が起きるのだと言われています。非常に感染力が強く、従来の消毒薬があまり効かないという特徴を持っているので、大量のウイルスが含まれている犬の排泄物や吐物の処理には注意しましょう。消毒に際しては、塩素系の消毒液が比較的効果があり、30倍の溶液として使うと良いのですが、高濃度なのでその取扱いにも注意が必要とされます。予防接種はまだ開発中の段階で、その効果の答えは出ておらず、それでも予防をと思ったら専門家に相談してみましょう。

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